
特に会社を設立する際には会社の目的をどうするか悩まれる方も多いと思います。
ここでは、会社の目的の定め方について説明します。
1.目的とは
会社の目的は、必ず会社の定款に記載しないといけない事項であり、かつ、登記事項とされています。会社の目的を登記して外部にも表示することにより、「何を目的とする会社なのか」を明確にするために、取引の相手方を保護しています。
また、会社が行える事業は、定款に記載された目的の範囲内に限られているとされています
2.将来おこなうかもしれない事業も目的とすることができる
会社の目的は、必ず行う予定の事業だけではなく、将来行うかもしれない事業も目的とすることができます。目的を変更しようとすると、目的の変更登記を行わなければなりませんので、事業を行う予定があれば、あらかじめ目的に加えていたほうが良いでしょう。
3.外部に対するイメージ
目的は登記事項になっているため、取引先や銀行など外部の方でも容易に目的を確認することができます。
この時に、会社が普段やっていないような目的が山ほど記載されている場合、外部の方はどのように見るでしょうか。「この会社はいったい何をしているんだ」というように、会社に対して不信感を持つのではないでしょうか。
現在会社が行ってない事業も目的に加えられるとは言っても、やりすぎには注意したほうがよいでしょう。
4.許認可の要件
古物商や建設業、飲食店、労働者派遣業など事業によっては、許認可が必要です。許認可が必要な事業については、定款の事業目的にその許認可に適した目的を入れる必要があります。適切な事業目的が定められていない場合、認可を受けられない可能性もありますので注意が必要です。
5.適法性・営利性・明確性
会社の目的は、適法性・営利性・明確性を備えなければならないこととなっています。
適法性とは、会社の目的は適法でなければならず、違法な事業を目的とすることはできないというものです。
営利性とは、会社は営利団体ですので、営利性のある活動をしなければならず、公益目的事業のみを行うことはできないというものです。
明確性とは、あまり一般的に利用されていない不明瞭な目的は許されないというものです。
6.まとめ
会社の目的は、会社の事業範囲を決めるものですから、会社を設立しようという場合は、安易に決めてしまわず、慎重にお決めください。
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